世界には、色々な種類のパンがありますが、
ここでは、その一部を紹介いたします。
【索引(五十音順)】
(あ行)あんパン/イギリスパン/イングリッシュマフィン
(か行)カイザー・ゼンメル/カレーパン/クグロフ/クリームパン/グリッシーニ/クロワッサン
(さ行)シナモンロール/ジャムパン/食パン/スコーン
(た行)チャバタ/デニッシュペストリー
(は行)バゲット/パン・オ・ショコラ/パン・ド・カンパーニュ/フォカッチャ/ブリオッシュ/プレッツェル/ベーグル
(ま行)メロンパン
(ら行)ライ麦パン/ロールパン
あんパン
日本独自の文化あんことパンを掛け合わせた、日本発祥の菓子パンです。発祥時は酒種を使った和菓子に近い製法で作られたそうです。平たい円盤型のものが一般的です。あんパンを成型後、揚げたものは揚げあんパンやあんドーナツと呼ばれ親しまれています。
イギリスパン
イギリス食パンや山型食パンとも呼ばれます。蓋のない型を使うため、山のような形になります。甘味が控えめでふわふわなお食事パンです。日本でも人気のパンです。
イングリッシュマフィン
伝統的なイギリスのパンであるイングリッシュマフィンは、吸水率が高く中の生地がしっとりして噛み応えのある食感が特徴です。ナイフを使わないでフォークや手などで二つに割り、トーストするとざっくりした食感となりバターがしみこみやすいです。現在ではイギリスよりもアメリカでポピュラーなパンで、アメリカのファストフード店の朝食メニューとして世界的に販売されていることでも有名です。
カイザー・ゼンメル
オーストリアやドイツのテーブルパンです。ドイツ語で「カイザー」は「皇帝」を意味しており、パンの上面にある模様が皇帝がかぶっていた王冠に似ていることが由来とされています。丸いパンの表面に5本のカーブ(星型)の切れ目が入っており、ゴマやけしの実がまぶされている場合もあります。日本では「カイザーロール」という名前で販売されている事もあります。
カレーパン
カレーをパン生地で包み込み、パン粉を付けて油で揚げた外側サクサクの食感が特徴のパンです。日本発祥のパンで、とんかつにヒントを得て作られたそうです。今では油で揚げるほかに、オーブンで焼くカレーパンもあります。
クグロフ
クグロフ型(斜めにうねりのある蛇の目型、中には縦に穴があります。)に砂糖、バター、卵、乳をふんだんに使い、干しブドウなどのフルーツを練りこみ焼き上げます。フランスのアルザス地方やオーストリア、スイス、ドイツで古くから伝わるリッチな菓子パンです。
クリームパン
日本発祥でパン生地にクリームを入れて焼き上げた菓子パンです。クリームはカスタードクリームが一般的で、現在のクリームパンの形はグローブ型が定番ですが、発売当時は柏餅型で、切れ目のない半円の形をしていたそうです。
グリッシーニ
イタリア発祥の細長いスティック状の食事パンです。あっさりとした塩味とクラッカーのようなカリッとした食感が楽しめます。生ハムを巻いてアンティパストにしたり、パスタ料理と一緒に食べたりします。
クロワッサン
フランス語で「三日月」を意味する、三日月型のパンです。フランスでは定番の菓子パンです。バターやマーガリンを層状に畳み込んだ生地を焼き上げ、サクサクの食感が特徴で、フランスでは食事パンというよりは子どものおやつとして食べることが多いそうです。日本ではサンドイッチも見かけますがフランスでは、何もつけずに食べたり、ジャムやチョコレートなどをつけて食べることが多いそうです。
シナモンロール
甘味の強さと渦巻き状の形が特徴の菓子パンです。リッチな生地をシート状に伸ばしてバターを塗り、砂糖、シナモンを入れロール状に巻いて成型します。巻き込み後、輪切りにして焼きあがった後にアイシングで仕上げることで、甘みの強いソフトな食感となります。シナモンと相性が良いレーズンが入っているものもあります。
ジャムパン
パン生地にジャムを入れて焼き上げた菓子パンです。日本発祥でビスケット生地にジャムをはさんで焼く作業からヒントを得て開発されたと言われています。
食パン
日本の朝ごはんのパンの定番と言えば食パンです。大きな長方形の箱型の型で焼いたパンで、日本では、上蓋のない焼型で焼く山型食パンや、蓋つきの焼型(プルマン型)で焼く角食パンも含めて食パンと呼ばれています。トーストやサンドイッチで食べることが多いです。
スコーン
ベーキングパウダーで膨らませることが特徴のスコットランドに古くから伝わるパンです。アフターヌーンティーに欠かせないものでジャムやバター,生クリームなどをつけて紅茶と一緒にいただくことが一般的です。
チャバタ
「チャバタ」は、イタリア語で「スリッパ」が語源の平べったく四角いかたちのパンです。イタリア発祥ですが、現在ではドイツや北欧、日本でも人気があります。表面はカリカリとしており、中は気泡が大きいもちもちした食感の生地です。食べ応えがあり、小麦の味が味わえるシンプルなパンです。オリーブオイルをつけてそのまま食べる以外にもカットしてハムやチーズなどを挟みパニーニにしてもおいしいです。
デニッシュペストリー
パイのようにバターを入れた生地を層状にして焼いた菓子パンです。甘いクリームやフルーツでトッピングし、形も様々でいろいろな種類があります。デンマークではヴィエンナ・ブロート「ウィーン風なパン」と呼ばれます。もともとウィーンのパン職人から伝わったもので、デンマークで完成されたといわれます。日本初のデニッシュペストリーは、タカキベーカリーが、デンマークのデニッシュペストリーを再現しようと試みて、昭和37年に発売しました。同社によれば、当時発売した「デンマークロール」は、本来のデニッシュペストリーとは全く違うものだったということです。
バゲット
日本でフランスパンと呼ばれる人気のパンです。バゲットとフランスパンの違いがわからない方も多いと思いますが、「フランスパン」は種類の名称であり、バゲット以外にも大きさや形によってパリジャン、バタール、ブールなど様々な種類があります。バゲットはフランス語で「杖」という意味です。バゲットと呼ぶ基準があり長さが70~80cm、重さ300gから400g前後のものが該当するそうです。砂糖や牛乳などは使わず、小麦粉・パン酵母・塩・水だけで作られており、表皮がパリッとした硬さが最大の特徴です。内部は大小さまざまな気泡がたくさんあります。本場フランスではシンプルにバターやジャムを塗りそのまま食べる方法が人気だそうです。
パン・オ・ショコラ
バターやマーガリンを層状に畳み込んだ生地でチョコレートを包み、四角い形に成形したパンです。フランスではクロワッサンと並んで売られていることが多い代表的な菓子パンです。アメリカやイランでも人気です。
パン・ド・カンパーニュ
フランス語で「田舎パン」あるいは「田舎風パン」という意味の素朴な味のパン。バゲットなどと同様に小麦粉・パン酵母・塩・水だけで作られるシンプルな配合です。大ぶりで丸型や卵型に成形されるものが多く、食事パンとして人気です。丸く成型されたものはブール・ド・カンパーニュと呼ばれることもあるといわれています。
フォカッチャ
「フォカッチャ」とは、イタリア語で「火で焼いたもの」という意味だそうです。イタリア北部ポルトフィーノの郷土料理で、パン生地にオリーブオイルを混ぜ込んで平たくし、生地の表面に浅い穴を開けて焼き上げた非常にシンプルなパンです。ピザの原型ともいわれています。
ブリオッシュ
マリーアントワネットの結婚によって、ウィーンのパン職人からフランスへ伝わったと言われています。バターと卵と砂糖をたっぷり使ったパンで中身が黄色く軽い食感です。そのまま食べる他、フルーツ入りの菓子パンとしてアレンジして食べられることもあります。
プレッツェル
ドイツ発祥の独特な結び目の形が印象的なパンです。小麦粉、イースト、塩、水から作られ、焼く前にアルカリ溶液(通常は水酸化ナトリウム溶液であるカセイソーダを2~4%に薄めた液を使用)に漬けて焼くことにより、表面が赤褐色をしています。塩味と、カリカリとした食感がビールにあうパンです。パンのように柔らかく焼き上げたプレッツェルとスナック菓子のように水分を少なく固く焼いたタイプがあります。
ベーグル
ドーナツ型のパンとして日本やアメリカで人気です。アメリカのポピュラーなパンの一つで、チーズやサーモンなどをはさんで食べるのが一般的です。製法の特徴は焼く直前に生地を一度ゆでること。これによって小麦粉のでんぷんがアルファー化され、独特のもちもちした食感が生まれます。
メロンパン
日本発祥の菓子パンです。パン生地にクッキーの生地をのせて焼き上げた、二層の生地が一体化しているパンです。格子状に型を付けているタイプもよく見られます。メロンパンの名前の由来は表面のビスケット生地に数本の筋や格子状の溝が入れてある様がマスクメロンの模様に似ているため等、色々な説があります。
ライ麦パン
ドイツを代表するパンのひとつで、ロシアや北欧などの比較的寒冷な地域でよく食べられています。ライムギから作られています。茶褐色で薄くスライスして食べることが一般的で、オイルサーディンをのせて食べたり、サンドイッチとしてハムやチーズ等を挟んで食べるそうです。ライ麦パンではイースト菌ではなくサワードウが使われることも多く、そのため生地に酸味がある場合もあります。
ロールパン
バターや卵、砂糖を生地に練り込み、一次発酵後ガス抜きした生地を延ばして巻いて成形し、二次発酵させてから焼いたパンです。生地にバターを巻きこんだロールパンはバターロールと呼ばれます。